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令和7年度入学式 学長式辞

この度、福井大学および大学院に入学された1,354名の皆さん、ご入学誠におめでとうございます。福井大学を代表し、心よりお喜びを申しあげます。それぞれに大変であった受験勉強を乗り越え、この日を迎える喜びはさぞ大きいことと思います。ご家族や恩師を始め、皆さんを育み、支えて下さった全ての人々に対する感謝を忘れず、有意義な学生生活を送ることを心から希望します。

現在の福井大学は、教育学部、医学部、工学部、国際地域学部の4学部?研究科からなり、平成15年に開学しました。その歴史は古く、明治6年創立の福井師範学校、大正12年創立の福井高等工業学校、昭和55年開学の福井医科大学にまでさかのぼることができます。平成28年には国際地域学部が設置され現在に至っています。

皆さんは今、大学生活や勉学に対する不安と共に、さまざまな希望や期待にあふれていることと思います。大学生活は一生のうちでもっとも輝かしく、濃密で意味深い時間だと思います。精神科医でエッセイストの神谷美恵子氏の言葉を借りれば、誰でも感受性と感動性が急激にたかまり、世界は色どりと輝きにみち、時間は未来に向かって無限にひらかれているように感じられます。青年のこころは過大な自負心と極端な劣等感のあいだをゆれ動きながら、さまざまな活動を試みます。神谷氏はこれを“こころの飛躍”と呼んでいます。皆さんは大学生である限り、しっかりと勉強しなければならないことは言うまでもありませんが、決して自らの可能性を限定してしまうようなことはせず、さまざまなことがらに果敢にチャレンジしてください。多くの友人を作り、とことん語り合ってください。また、何でも良いですからサークルに入り、仲間たちとスポーツに励んだり、音楽活動を楽しんだりしてください。大学時代に培った友情は、皆さんにとって一生の宝になることでしょう。

このように皆さんの周りの社会や仲間に関心を持ち、働きかけると共に、どうぞ自分自身にも関心を持ち、自分自身に働きかけてみてください。皆さんがこの世の中に存在することに真の意味を与えることができるのは、実は皆さん自身なのです。「自分とは何だろう」「自分が生まれて来た意味は何だろう」「どうしたら自分は世の中の役に立てるのだろう」など、自分なりの「問い」を見つけ、それに対する「答え」を考えてみてください。その問いはどんなに小さくてもかまいません。一つひとつの問いに向き合う経験が、皆さん自身の未来を切り拓く大きな一歩になるはずです。

さて、社会は今、第4次産業革命と呼ばれる激動の時代を迎えています。情報通信技術、AI、ロボット、バイオテクノロジーなどの科学技術革新が急速に進み、あと20年もすれば、現在は人が担っているかなりの職業がAIやロボットに取って代わられると言われています。皆さんが卒業後つくことになる教師、医療人、エンジニア、企業人などの職種においても、求められる知識、技術、能力が大きく変わると考えられます。

そして世界はいま、気候変動の深刻化、経済格差の拡大、国家間の対立や紛争の激化といった複雑な課題に直面しています。異常気象や自然災害が各国の経済や生活に打撃を与え、富の偏在が社会の分断を生み、国際情勢は不安定さを増しています。これらの問題は互いに絡み合い、一国だけでは解決できない難題となり、われわれの未来に暗雲を投げかけています。

一方、日本に目を向けると、人口減少が加速し、このまま行けば、日本の人口は今世紀末、現在の半分程度にまで減少すると予測されています。この急激な人口減少と高齢化により、医療費や年金などの社会保障費が増加する一方、生産年齢人口の減少による経済力の低下が懸念されています。

世界や日本がこのような難問を抱える中、私たちは知恵と勇気をもってこれらの課題を乗り越え、社会の分断を防ぎ、持続可能で平和な社会、調和のとれた豊かな社会を創っていかねばなりません。そして将来、まさに皆さんがその中心を担うのです。皆さんは、こうした社会課題を乗り越えるための「知の担い手」なのです。大学は単に知識を蓄えるところではなく、将来自らが新しい価値を創造し、社会に貢献するための基盤を築くところです。自らの専門分野を深めつつ、異なる考え方を取り入れ、多角的なものの見方を養ってください。

さらに皆さんには、倫理観や社会的正義を意識しながら学びを深めてほしいと思います。デジタル社会が進展する中で、情報の正確性や公平性が問われるようになりました。学術研究においても、誠実さと批判的思考が不可欠です。自分の中に、何が正義かを正しく判断できる「規範」を確立してください。不正や偏見に流されることなく、公正な判断ができる力を養ってください。

本学は「卓越高度専門職業人」の育成をミッションとしています。教育学部では教員、医学部では医療のプロフェッショナル、工学部ではエンジニア、国際地域学部では地域と世界の双方を理解し行動できる企業人や自治体職員といった、社会で活躍する人を育てることに教職員一丸となって取り組んでいます。

また今年度から、「社会共創教育」を本格的にスタートさせます。この教育では4学部の学生が一堂に会し、データを活用する力やデザイン思考、アントレプレナーシップなど、それぞれの学部で学ぶ専門知識を実際の世の中で生かすためのスキルを学んでいきます。また、地元の企業や医療機関、小中学校?高等学校、自治体などと力を合わせ、皆さんが実際の現場で学びを深める取り組みもスタートします。福井大学は、皆さんの成長を育む「学びの母港」、「母なる港」でありたいと願っています。

さて、皆さんは英語が好きですか?インターネットが普及し、経済、文化はもちろん、学問の世界も驚くべき速さでグローバル化しています。世界中で皆さんと同世代の若者たちが、それぞれ希望に満ちて大学生活をスタートしています。そんな友人たちと、自分たちの過去や現在、将来のさまざまなことを自由に語り合えたら、さぞ楽しいだろうと思いませんか?英語が好きな人も嫌いな人も、どうぞ自分の英語を磨いてください。これから皆さんの生きていく世界は、皆さんの生まれ育った街や福井、日本だけではありません。英語はもちろん、外国の言葉が話せれば、皆さんの想像出来ない、楽しく心ときめく世界が開けて来ると思います。本学では日本人学生と外国人留学生が共に学ぶグローバル?リーダーシップ?プログラムを推進すると共に、さまざまな海外留学や国際交流の機会を提供しています。これらの機会を通して、世界にはさまざまな文化や考え方が存在することを実感し、多様性への理解をはぐくみ、皆さんが真に国際社会で活躍できる人に育ってくれることを期待します。

This spring, 29 international students from all over the world enter the University of Fukui. Welcome to the University of Fukui! I suppose that you have now the mixed feeling of expectation and anxiety for the future. Please feel relieved because we will help you in all aspects of your life. I really hope you keep your good health, make many friends, study hard, enjoy the life in Fukui, pursue your dream, and serve as a bridge between Japan and your home country. Fukui will be your second home town. My motto of international exchange is to know each other, to respect diversity, and to nurture friendship. Please don’t hesitate to visit my office whenever you like. My door is always open.

私は学長として、皆さんと同じ一年生です。「山椒は小粒」をモットーに、小さくても元気のある、存在感のある大学を作っていきたいと思います。お互いに毎日を精一杯生き、充実した学生時代、学長時代にしようではありませんか。人間としてすっかり成長し、母校を巣立ってゆく皆さんに学位記を授与できる日を楽しみにします。皆さんの成長が私たち教職員の最大の喜びです。教職員一同、皆さんの挑戦と成長を全力で支援することをお約束し、式辞といたします。

令和7年4月6日
福井大学長 内木宏延

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