工学部 材料開発工学科 4年
杉山 智信さん
本来、水と油は溶け合うことはありませんが、そこに界面活性剤を加えて攪拌すると一時的に混ざり合い、乳化した状態となります。このような状態をエマルションといいます。このエマルションを利用することで、化粧品や食品など日常生活に欠かすことができないものが数多く生み出されています。
エマルション製品を製造する場合、成分の配合率や製造プロセスのわずかな違いがその製品の特性や品質に大きな影響を与えます。そのため、各製造プロセスでエマルションを評価することが重要です。所属する研究室では、前処理が不要な質量分析法を用いて、ありのままのエマルションを評価する手法の開発に取り組んでいます。
私は今回、エマルションがどのような混ざり方をしているかを評価する手法について、日本分析化学会中部支部の高山フォーラムで発表しました。初めての学会発表でしたが、事前に何度もディスカッションを行い、自信をもって発表することができました。学会に参加された方々に評価して頂き、受賞できたことをうれしく思っています。今後、さらに自分を高められるように邁進していきたいです。
最後に、今回の発表においてアドバイス頂いた内村智博教授をはじめ分析化学研究室のみなさまに心より感謝申し上げます。