福井大学医学図書館は8月22日、松岡キャンパスで、佐藤翔氏(同志社大学免許資格課程センター准教授)を招き、学術講演会「オープンアクセス時代の論文投稿とハゲタカジャーナル」を開催しました。
「ハゲタカジャーナル」は、投稿論文をチェックする査読が形骸化しているなどの問題がある粗悪な学術誌で、掲載されると研究業績の評価が低くみなされるおそれがあります。佐藤氏は、ハゲタカジャーナルに関して博士論文を抽出調査するなどこの問題に詳しく、2018年12月16日付毎日新聞にも取り上げられています。本学でも教員アンケートに「ハゲタカジャーナルと知らずに投稿してしまうおそれは他人ごとでないと思うが、どう対策していいかわからず不安」などの意見が寄せられるなど関心が高まっていることから開催することになりました。学内外から82人が参加し、佐藤氏はハゲタカジャーナルのリスクと判別方法、対処が難しいことなどを紹介し、研究者にとって身近な問題になっていることを強調。参加者からは「学内ではどのように対策をとれるか」といった質問が出て、研究者としての危機感をうかがわせました。