【受賞者】工学研究科 建築建設工学専攻 准教授 小林 泰三
【業績名】「月惑星探査におけるテラメカニクスの研究」
【業績内容】
近年、着陸を想定した月?惑星探査計画が世界各国で具体化してきている。着陸探査ミッションではレゴリス(月?惑星の表層を覆う土)にかかわる作業が多く見込まれることとなり、機器の設計や運用を進める上で、月?惑星環境下におけるテラメカニクス(土?機械系の力学的諸問題を扱う学術領域)の検討が重要視されるようになった。
本研究では、人工月面模擬土等を用いてレゴリスの土質力学特性を解明するとともに、低重
環境下における地盤支持力や探査車両の走行性に関する実験などを通して、月?惑星地盤にかかわる力学的諸問題を扱う新たな研究領域を創成し、その構築?体系化に取り組んできた。
本研究成果は、近い将来の探査ミッションへの直接的貢献のみならず、月?惑星の利用?開発という人類の新たな活動領域の拡大に不可欠な技術とし て貢献できると期待される。
【若手科学技術者賞の概要】
本賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者を対象としている。